健康経営 Health Management
BASIC POLICY FOR HEALTH MANAGEMENT
健康経営の基本方針
当社は「安心・安全な会社、働きがいのある働きやすい職場づくり」をグループ基本方針として掲げています。従業員が心身ともに健康でいきいきと働きつづけられることがパフォーマンスの向上へとつながり、企業の持続的な成長を目指すため重要と考えます。そのために当社は、従業員の健康推進を目指した健康経営を積極的に推進していきます。
HEALTH DECLARATION
健康宣言
「従業員と家族」「会社」「健康保険組合」が一体となって健康増進の取り組みを推進し、ニッパツグループ全体の健康意識を高めるため、グループ各社社長の連名で「ニッパツグループ健康宣言」を表明しています。
HEALTH PROMOTION SYSTEM
健康推進体制
当社は健康経営を組織的に進めるため最上位機関である「中央安全衛生協議会」の下部組織となる「中央健康推進協議会」を設置し、全社健康施策の方針や実施項目の策定、実施状況の確認などをおこなっています。また、各事業所では、健康推進委員や健康推進担当を任命し、様々な健康施策を進めています。
HEALTH MANAGEMENT STRATEGY MAP
健康経営戦略マップ
an excellent health management corporation
健康経営優良法人
経済産業省が推進する「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」に5年連続で認定されました。
ISSUES AND MEASURES FOR REALIZATION
健康管理・健康増進の課題と実現へ向けての施策
こころの健康
メンタルヘルス不調者の休業率、休業日数を改善しアブセンティーイズムの低減を目指すことで生産性の向上を実現できると考え、目標を設定しました。メンタルヘルス不調者数の減少や休業期間を短縮していくためには、メンタルヘルス不調を未然に防止すること、また早期発見することを進めていかなければなりません。そのための方策として、ストレスチェック集団分析結果に基づく高リスク職場低減のための職場環境改善の実施、及びメンタルヘルス教育の実施により従業員の意識向上を図ることが重要と考えます。
(1)メンタルヘルス教育
従業員の意識の向上を図り、メンタル不調を未然防止できるよう、採用や昇進時の階層教育、全従業員を対象とした定期的な事業所教育、e-ラーニングによる研修を実施しています。
特に、管理職向けラインケア研修は受講者565名の理解度は99.6%、「実務への有効性あり」とした割合は99.3%と高評価の回答が得られ、職場改善に対する意識向上を図ることができました。
2023年度教育実施 | |
階層教育 |
事業所教育 ・豊田工場 レジリエンス研修(6月) ・駒ヶ根・伊那・宮田工場セルフケア研修(8月) ・野洲工場セルフケア研修(8月) ・駒ヶ根工場セルフケア研修(10月) ・滋賀工場ラインケア研修(12月) ・伊勢原工場ラインケア研修(11月) |
(2)ストレスチェックの活用
①職場環境改善
ストレスチェックの集団分析結果をもとに、高リスク職場を対象に職場環境改善を実施しています。
高リスク職場に職場環境改善シートを活用した対策を実施した結果、2023年度の高リスク15職場のうち、6職場については職場環境改善活動の効果が認められました。
②個別フォロー
早期発見・未然防止できるよう、各事業所の医療職により支援が必要な高ストレス者への個別フォローを100%行いサポートしてます。高ストレス者が低減するよう推進しています。
③EAPの活用
外部EAP機関と契約し「こころの健康相談窓口」を開設しました。国内外の従業員並びにその家族をサポートしています。
からだの健康
身体的な理由による傷病での休業について、特に生活習慣病を起因とする休業者が増加傾向にあります。そのため生活習慣病発症予防及び悪化の防止を課題と捉え、健康増進の目標値は生活習慣病を起因とする休業の低減と定めました。
従業員の身体的健康度の増進によってアブセンティーイズム(休業率・休業日数)が低減し、またプレゼンティーイズム(健康リスクの低減)の改善が期待されます。
目標達成のためには、肥満や高血圧、喫煙習慣など生活習慣病の要因とされる数値について改善を図る必要があります。そのための方策として健康意識向上のためのツールの提供やイベントの開催、食育など健康増進の施策をおこなっています。
(1)健康づくりが見える
従業員に活動量計を配布し運動機会の意識づけ、各事業所に設置した体組成計・血圧計の活用を促進するツールとして健康見える化プログラムを採用し従業員の37.4%が参加しています。行動変容につながるよう「はかる→わかる→きずく」ことを習慣化すべく、その一つの施策として定期的にイベントを開催しています。
2023年度は歩数測定など各種健康イベントを3回実施しました。参加者測定率は51.0%と前年度より3.8%増と、年々増加し、徐々に健康意識が向上してきていることが伺えます。
また、BMI25以上の利用者では、前年に対してBMI値が低減し改善の効果が伺えました。
(2)食べて健康「食育」
「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を送るために、各事業所の社員食堂を活用した健康推進活動に取り組んでいます。具体的には、提供するメニューの食材の成分表示(カロリー、塩分、糖質など)や適正摂取量の表示、塩分・カロリーを量を控えたヘルシーなメニューや調味料の提供を実施しています。
2023年度は全社食堂で5,781食のヘルシー食を提供し食の健康に寄与しました。
(3)喫煙習慣の見直し
各事業所において、健康管理室から喫煙者への禁煙の発信や指導を進める一方、各事業所の喫煙所において月1回以上の禁煙デーを設けて受動喫煙対策を継続しています。年々喫煙率は減少傾向にあります。
(4)健康診断とサポート
生活習慣病を起因とする休業率、休業日数の低減のため、各事業所の健康管理室が有所見者にフォローをおこない、受診・再検査・治療など指導しています。有所見率は年々減少傾向にあります。
(5)女性の健康サポート
経営方針の施策の一つである女性活躍推進をもとに女性特有の健康に取り組んでいます。
管理職向け女性健康セミナーでは、受講率は83.5%となり、管理層における理解に効果が有りました。
また、婦人科、小児科、育児、不妊治療、更年期症など女性の健康について気軽に相談できる専門医が対応する、外部相談窓口として「男女特有の疾病相談窓口」を開設しました。
Health Indicators and Numerical Goals
健康指標と数値目標
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 目標値 | |
メンタルヘルス休業率(%) ※1 | 1.29 | 1.29 | 1.34 | 1.0 |
メンタルヘルス日数(日/人) ※2 | 52 | 65 | 77 | 50 |
身体的休業率(%) ※1 | 0.90 | 0.68 | 0.77 | 0.8 |
身体的休業日数(日/人) ※2 | 33 | 48 | 46 | 30 |
ストレスチェック受検率(%) | 97.7 | 98.7 | 99.1 | 100 |
ストレスチェック個別フォロー(%) | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100 |
喫煙率(%) | 32.6 | 31.2 | 30.3 | 30 |
定期健康診断受診率(%) | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 100 |
有所見率(%) | 63.0 | 62.5 | 60.9 | ー |
有所見者フォロー率(%) | 100.0 | 100.0 | 93.0 | 100 |
有所見率・血圧(%) | 11.4 | 11.2 | 11.7 | ー |
有所見率・肝機能(%) | 26.2 | 25.3 | 25.5 | ー |
有所見率・脂質(%) | 33.3 | 33.2 | 33.2 | ー |
有所見率・血糖(%) | 17.7 | 16.7 | 18.8 | ー |
BMI>25(%) | 27.8 | 28.4 | 27.9 | ー |
※1:メンタルヘルス不調もしくは身体的不調が起因する年間「傷病休業者+傷病休職者」と全社員数との割合
※2:メンタルヘルス不調もしくは身体的不調が起因する年間「傷病休業日数+傷病休職日数」と「傷病休業者数+傷病休職人数」を除した一人当たりの日数